会川フゥ『僕とサオダケの日々』ネタバレ感想
小説家のサオダケとおつきあいしている高校生のリョウ。サオダケの家で一緒に過ごし、たまにキスをする……そんな幸せいっぱいの毎日を送っていた。けれど、友人に交際を反対されたり、進路のことで悩んだり、意外と波乱の日々!? ふたりで様々なことを乗り越えていくうちに、リョウはサオダケとキスより先に進みたいと願うようになり――。
表題作全5話+描きおろし後日談5P
既刊『愚か者ども、愛を知れ』に収録されている二人のお話が面白かったので続編をポチってみました。
既刊収録の馴れ初めは2話。
・「猫やサオダケと僕 」
神社に居ついている猫を介した出会い。優しい世界観。サオダケのミステリアスな魅力と高1男子・リョウの初々しさが好対照をなしていて、恋になる一歩手間の二人が醸し出す空気感がくすぐったいような、なんとも言えない甘さが滲み出ていてほっこりキュン。
・「僕とサオダケの恋」
読み切りの続き。サオダケの正体が小説家と判明してからの二人の日常を綴った短編。リョウが恋を自覚するまでのほのぼのとしたやりとり。舞台は神社からサオダケの自宅に移動。サオダケの飼い猫を可愛がりながら飼い主であるサオダケとも心の距離を縮めていくリョウ。編集・シンジさん(素敵なオネエ)初登場。
ここからは続編のレビュー。
高校2年生になったリョウ。出会った頃と変わらず、ほのぼのモードでゆっくり関係を育んでいる二人にほっこり。進路のことやお付き合いのあり方などで悩んだりしながらも、その都度ちゃんと向き合って好きな気持ちを伝えあう二人。
今回もリョウの純粋さに癒される展開。素直にすくすく育った少年が見せる無邪気な可愛さに萌えが止まらないw
付き合い始めてかなり経つのに、まだ2回しかキスしていない二人。それでもリョウ視点では「キスだって2回もした」となるのがウブでなんとも可愛らしい。間接キスでドキドキしている姿に悶絶w
サオダケのキャラがまたいいんですよね。愁いを帯びた目をした紳士。完璧なスパダリではないけれど、大人の分別があって、リョウのことをとても大事にしているのが伝わってくる描かれ方。
未成年に簡単に手を出すようなタイプではなく、心のつながりを何より大切にしている姿が素敵だなぁ。手を握ったり、ハグやキスだけでも十分幸せな気持ちになれることを教えてくれる二人に心がじんわりしました。
最後のクリスマスのオチも二人らしくて可愛かったです。
描きおろしは皆で初詣。
二人とリョウの友達2人とシンジさんの5人で。
高校卒業後の話も描いてほしいなぁ。
僕とサオダケの日々
愚か者ども、愛を知れ
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